Part 7

「くろくまの深閑」
       平成16年(2004年)
 
       掛軸
(35cm×135cm)
                 


  
一昨年水墨画の仲間と八甲田周辺の湖沼→八甲田山→上・下毛無→蔦沼→奥入瀬→白神山地・暗門の滝→くろくまの滝→十二湖めぐりと、4泊5日の大旅に出ました。 
  くろくまの滝は、白神山地から日本海に流れる赤石川の中流に流れる支流を遡ること1時間半、ブナ林の渓谷の奥深いところにある、日本の滝百選、青森最大の滝で、落差約90mの大滝です。
  曲がりくねったブナ林の渓谷を歩いても歩いても、なかなか滝の姿が見えず、ブナ林がだんだん深くなり、夕立に見舞われたとたん、ブナ林の奥に悠然と現れました。静寂のブナ林の中で、爽やかな滝の音と共に、心が洗われるようでした。
  
  
   第24回全国水墨画秀作展
      ギャラリー秀作賞受賞



「五色沼の春雪」
     平成16年(2004年)
      F50
(116.7cm×90.9cm)
                 
 
平成11年3月,裏磐梯に仲間数人で行きました。
 檜原湖は、全面氷結しており、その周り2/3をかんじきを履いて、約3時間歩いた後、食事して桧原湖側から五色沼の散策コースを歩きました。
 歩き始めてすぐに雪が降り始め、水墨画の画材を求めてきた我々には幸運でしたが、何せ寒く、凍える手で思い思いの場面をカメラに納めた。
 最後の五色沼に出たときは、雪も小降りになり、磐梯山の中腹を雲が上がっていくところでした。
 まさに墨絵の世界でした。寒い静寂の中、暖かいような微風を感じたのは、暖が欲しい身体のせいだったのかもしれない。


  第12回 神奈川県水墨画公募展
            優秀賞受賞


「心奥の安」 

      平成16年(2004年)

       F50(116.7cm×90.9cm)

          
 
 
 
H13年、さつきの咲く頃奥入瀬に画材を求めて、水墨画の仲間で行きましたが、あいにくの雨、翌年のH14年八甲田山蔦沼、十二湖、白神山地、に行ったとき、奥入瀬にも寄りました。
 この時は天気も良く、紅葉の始まりで、多くの画材を収集できました。

 
静寂の中に、水の流れる音と小鳥のさえずりが混じって、心身が洗われるとともに、心の奥から爽やかな安堵感に満たされ、その場で少しの時間、白い或いは碧の水面を眺めていました。
 奥入瀬は、何時行っても、新鮮な心にさせてくれます。

 第21回墨神会水墨画公募展  無審査 

 
「夕暮れ」
平成16年(2004年)
      絹本F6(41.0cm×31.8cm)
          
 
 
 
これまでは、水墨画の専用の手漉きの和紙を使用して、描いていましたが、始めて、絹に水墨画を描いてみました。
 紙と違って、絵が柔らかくなり、これからは、少しづつ小さい絵から絹に描いていきます。

 この風景は、スイスのアルプスの麓の山村の景色です。

   第21回墨神会水墨画公募展  無審査


 
「仙丈にサギ草」
 
        
平成17年(2005年)
        絹本F6(41.0cm×31.8cm)
 想い出のある仙丈岳にサギ草を描いてみました。
 高校3年の時、卒業記念に清水君、島岡君と3人で2泊3日の行程で登りました。
 高遠のはずれから北沢峠まで川づたいに歩き、2日目早朝にテントを出て、昼頃頂上に着き、いつもは遠くから眺めていた頂上から伊那谷を一望し感激したり、ブロッケン現象を見たりしているうちに、雷が遠くから聞こえ、早々に下山しましたが、雷の方が早く、中腹から遭遇し、走ってずぶ濡れ状態で下山した想い出のある山です。
 サギ草は、同級生の高橋君が栽培しているもので、手前に飛んでいるように入れてみました。
 月夜にサギ草、、、、とても幻想的になりました。
 実際、厳冬期の満月の夜の伊那谷は、それはとてもこうした鳥が出てきそうな、幻想的な夜の景色で、今でも思い出すことができる。
    
  墨神会水墨画小作品展


 

「南天に雀」
 平成17年(2005年)

     絹本彩色
 F6(41.0cm×31.8cm)

  絹に彩色水墨画を描いてみました。
  庭の南天の下に時々スズメやウグイス、メジロなどの小鳥が来ます。

  以前飼っていたクロ(犬)の食べ残しを狙って、多くの小鳥が来ていましたが、クロがいなくなって年月がたつのに……あの時の子なのかもしれない。


  第22回墨神会水墨画公募展  無審査

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