Part 10 

「中央アルプス全望」 平成18年(2006年)    F50(116.7cm×90.9cm)

 
 (山の名称)
  
........................................................恵那山2189m
.........空木岳2368m.....熊沢岳
.......................................................................宝剣岳2931m
.............伊那前岳2911m...........中岳2925m.....三沢岳2846m......木曽前岳
.......................................................................................................主峰・駒ヶ岳(木曽駒ヶ岳)2956m





.............将棊頭山

 
 中央アルプス(延長20km、30峰、8,000渓)を北から南に見ています。
 稜線の右側の谷が木曽谷、左側の谷が伊那谷です。  
 中央アルプスも相当入り組んでいて、谷も深く、何処に人が住んでいるのだろうと思うほど、山深い山脈です。
 
 中学3年の登山は、宝剣・木曽駒でした。
 伊那谷側の駒ヶ根駅から1日歩いて、しらび平のキャンプ場まで。
 2日目は、早朝から2手に分かれて、1隊は、女子中心の比較的楽なコース。
 もう1隊は、男子中心の険しいコース(女子も数名いた。)。
 私は、もちろん険しいコース。伊那前岳側から登ったが、急斜面が多く、滑りやすく、下を見ると足がすくむので、下を見ないで上ばかり見て、相当きついコースであった。
 農ヶ池では、2隊が合流し、宝剣をバックに記念写真を撮った。 木曽駒から宝剣まで尾根を歩いて、景色や高山植物を満喫した。
 どういう訳か、返りのコースをいまでは、思い出せない。
  現在は、ロープウエーが、千畳敷まで行っているので、やく1時間急な登りを登れば、上の尾根まで出るので、楽に行ける。
 三女を連れて、行ったときは、前の晩飲み過ぎて、二日酔いで3時間かけて登った。
 宝剣横の岩の上で、高低差千数百メートルの木曽谷からの爽やかな風に当たりながら、ビールを飲んで、少し寝て、元気に尾根をトレッキングしたことが思い出される。
 また、この景色を反対の南から見られる所があります。そこには車で行くことができます。
 そこは、この絵の遠くに恵那山が見えますが、この恵那山とその手前の富士見台キャンプ場(中学校から約30km、1泊2日のキャンプが懐かしいところ。)の間の馬の背に、古代からの主要路「神坂峠1595m」があります。
  (『日本書紀』に、景行天皇の時、皇子日本武尊が東国十二道の荒ぶる神やまつろわぬ者どもを征服するように命ぜられ東征した帰路、神坂峠に向かい、鹿に苦しめられ、白狗の出現に助けられたと云われています。)
 (また神坂峠が「奈良の昔、京と東国を結ぶ要路」であり、多くの歌人も通り
 「その原の山をいくかとなげくまに君も我が身もさかり過ぎ行く (大伴家持)」
 「吹きのぼる木曾の御坂(みさか)の谷風に梢もしらぬ花を見るかな(鴨長明)」
 「おもひやれ木曾の御坂も雲とづる山のこなたの五月雨の頃(宗良親王 )」など、多くの詩が残されています。
  現在、狭い峠には、遺跡が整備され、ここから見る信州はまさに山の中、古人も見た山また山の景色が見られます。(険しい道ですが車で、木曽側からの方がより安全です。阿智側から行きましたが、道が狭く落石がゴロゴロでした。(今は通行禁止とか))
 神坂峠の真下に、8490mの中央道恵那山トンネルが開通(昭和50年)し、神坂峠の下を10分弱で通り抜けています。
 この中央アルプスには、伊那谷と木曽谷を結ぶ峠が多くあり、峠を散策する人達も多いようです。
 
  第23回墨神会水墨画公募展  無審査
   「称名春爆」 平成18年(2006年)                 掛軸(135.0cm×35.0cm)

  春、立山からの雪解け水が称名の滝の周辺からも流れ落ち、壮大な滝となる。
 周りの若葉の木々は、水に揺れ、霧に隠れた滝壺からは、轟音が聞こえる。
 気持ちが良く、空気も美味しい。
 


    第28回全国水墨画秀作展

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